「いつもつけてろよ。お守りだ。」
私の両手を陸人の両手が包み込む。
「これから大変だと思うけど、さやかは一人じゃないからな。」
陸人は両手に力を込め、そして私の目をまっすぐに見つめていた。
「将太君がいるし、俺だって離れていても、心はそばに居るから―――。」
私は目頭が熱くなって、口をきゅっと結ぶ。
「…何かあればすぐ駆けつけるから……。」
陸人の潤んだ瞳、
涙で震える声―――。
私の胸はもういっぱいになりすぎて…、
まるでのどに何かがつかえたようで…、
―――何も言葉にできない―…。
ただ深く頷くことしか………。
――その刹那、視界が暗くなり、やさしいぬくもりを感じた――。


