あれは、私が風邪をひいて学校を休んでいた時のこと。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた。
うちに何の用だろ?
私は重い体を起こし、玄関のドアを開ける。
すると、そこに立っていたのは理香だったのだ!
何で来たことないのに家を知ってるの!?!?
「さやか、大丈夫?」
「り、理香どうしたの?何で家分かったの?」
私はどもって、動揺しまくっていた。
なぜなら、まだ理香は
私がここに越してきた理由、
バイトをしていること、
何も知らないのだ。
だから、いくらこの学校に来て仲良くなったとはいえ、バレるわけにはいかなかった。
「アパートに住んでるって言ってたでしょ?この近くのアパートって言ったらここしかないじゃない。」
理香はサラリとつっこむ。
…ああ、そういえばそんなこと前に言ったなぁ。


