手を繋いだまま無言で歩く陸人。
どこに行くんだろう……?
私は疑問に思いつつただ黙ってついて行くと、目の前に見えてきた橋を渡り始めた。
橋の真ん中あたりまでくると、陸人は欄干に寄り掛かり遠くを見つめる。
今私の目に映るのは、
川のキラキラ輝く水面、
青々とした木々、
真っ青な空、
そして、黒髪がサラサラと揺れる陸人の横顔。
太陽の強い日差しが肌を刺し、どこからか蝉の声もきこえて蒸し暑かったけれど、陸人の手のぬくもりはとても心地よかった。
「……なんか俺カッコ悪いな…。笑顔で、さやか勇気づけて送り出そうと思ったのに…。」
やっと口を開いた陸人は私の方を向くと、眉を下げてかなしそうに笑う。
なんだか急に胸がいっぱいになる。
陸人のこんな顔初めて見るから―――。


