そして、私は陸人に
優しく…
そして、ふわりと……
包まれた―――。
「…ごめんな。約束守れなくて…。でも、会わずに行かせるなんてできなかった。」
陸人は私を抱き締めたまま、私の耳元で弱々しく呟く。
私は力強く首を横に振り、陸人の背中にそっと手をまわした。
「……やっぱり会えて、よかったよ…。…ありがとう、陸人。」
私も…、会いたかった……。
会わなかったら…、きっと後悔してたね―――。
ゆっくりと体を離すと、2人で微笑みあった。
…あの悪夢のような日から、初めて笑うことができたと思う。
まだうまく笑えていないかもしれないけど――。
「…よかった。まだ時間が大丈夫なら、ちょっと付き合ってくれるか?」
「あ、…うん。」
陸人の大きな手が私の手に優しく絡み、陸人に連れられ歩き出した。


