窓の前に立ち、外を見渡す。
私のどんよりとした重い気分とは真逆に、きれいに青く晴れ渡った空が広がっていた。
「…ねえ、…陸人何を見ればいいの?」
私はため息交じりに聞き返す。
「下を見て、さやか。」
……下…?
言われるがままに下を向くと、こちらに向かって手を振っている人がいた。
―――陸人――!!
「……来て…くれたの…?」
辛くなるから来なくていいって言ったのに……。
なのに……、
陸人の姿を見たら、曇っていた心に嬉しさが込み上げてきて、つい言葉がとぎれとぎれになる。
「当たり前だろ。ちょっと下に降りて来てくれないか?」
「うん、わかった。」
私は電話を切ると部屋を出て、急ぎ足で階段を下りる。
すると、階段を下りきったところに、陸人がいた。


