翌朝。
私はあまりよく眠れず、早く起きて弁当と朝食を作った。
その時、将太が目を擦りながら起きてきた。
「おはよう、将太。」
「今日早くない?」
将太はまだ寝むそうな声。
「今日は早く起きたの。朝ご飯、将太の好きなベーコンエッグだからね。」
「どうしたんだよ?」
将太が目を細め、不思議そうに言う。
確かに、いつもふりかけとかお弁当の余り物とかなのだ。
「お母さんみたいに上手じゃないけどさ。
まあ、昨日将太が珍しく心配してくれたお礼とでも言っておこうかな。」
私は笑いながら少しちゃかすように言った。
「変な姉ちゃん。」
将太は呆れ顔でそう返す。
私たちは座って朝食をとった。
「おいしい?」
「うん。まあ、お母さんほどじゃないけどね。」
「素直じゃないなぁ。」
私は将太の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


