私は学校へ急ぐ。
靴を素早く履きかえ、階段を駆け上り、廊下を走る。
自分の教室の前に着き、立ち止まって呼吸を整えた。
そして、静かに戸を開けて覗き込むと、
静まり返った教室にただ一人、
椅子に座り背中を丸めている女子がいた。
私はゆっくりとそばに行き、肩をぽんと叩き横にしゃがんだ。
「理香、どうしたの?」
「さやかぁ。」
理香は目を赤くして泣きながら、私に抱きついてきた。
私は理香の背中を優しく撫でる。
「何があったか教えてくれる?」
私がそう言うと、理香は泣きながら頷き、体を起こす。
私も理香の近くに椅子を持ってきて座った。
すると、理香はスカートをぎゅっと握り、下を向いて話し始めた。
「……私、失恋しちゃったみたい…。」


