「じゃあ、こんな嫌な女の話は終わりにしよっと。」
切り替え早いなぁと私が思っていると、理香は自分の鞄を膝に乗せ、ファスナーを開けた。
「どうしたの、理香?」
「あ、ちょっと折原先生に教えてもらいたい数学の問題がありまして…。」
突然、ごまをするように丁寧な口調になる理香。
先生とかつけちゃってさぁ~。
「もう、理香は調子がいいんだから。教えるから、ちゃんと自分でも考えてよね!」
「は~い。………あれぇ、ノート見つかんないなぁ。」
理香は一生懸命、鞄の中をガサガサ捜し始めた。
「もしかして学校に忘れた?」
「…そうみたい。面倒くさいけど、今取りに行ってくるよ。ダッシュで行ってくるから待ってて!」
そう言うなり、理香は鞄を肩にかけ、ダッシュでカフェを出て行った。
私はケーキを食べながらのんびり待つことにした。


