「折原せんぱ~い!!」 これは和也君の声だ。 「お待たせ、和也君。」 私達は公園に自転車をとめて降りると、和也君が向かってきた。 「和也君、この子が私の弟の将太。」 一応紹介する私。 将太はやっぱり…仏頂面だ……。 でも和也君は気にもしてないようで、いつもの笑顔で将太の前にしゃがみこむ。 「ごめんね、驚いたよね。 俺が先輩に無理言ったんだ。将太君に会ってみたいって。 あっ、俺、竹内和也。和也でいいよ。よろしくな。」 そう言って手を出す和也君。 将太も渋々手を出し、握手する。