「和也君、将太のこと考えてくれてありがとね。今日将太に話しておくね。」
あ~、でも、将太になんて話せばいいだろう……?
ふと、私はそんなことを思う。
「あっ、将太君には『折原先輩の弟さんに会いたいって言ってる変な後輩がいる』とでも伝えてください。ホントのこと言ったら、将太君気にするでしょうから。」
和也君は二ヒッと笑い、軽く言った。
その言葉に私はびっくりする。
さっき口には出さなかったよねっ!?
「和也君って姉の私以上に将太をわかってるかもね。」
私はくすりと笑いながら、呟くと、和也君は少しぽかんとした顔をした。
「じゃあ、明日、将太が大丈夫だったら、バイト前に公園に連れてくね。」
「はい!!」
私はなびく髪を耳にかけながら立ち上がった。
「そろそろ時間だし行こっか?」
「そうですね。」


