私は屋上のドアの前に着くと、ゆっくりとドアを開ける。
そこには、屋上のど真ん中に寝そべっている人がいた。
私は近づいて、そっと隣にしゃがむ。
両腕を頭の後ろに回して枕にし、目を閉じている和也君―――。
気持ち良さそう。
瞼にかかる前髪が風邪でふわりと動く。
………なんかかわいいなぁ―――。
ついクスッと笑ってしまった。
「…あっ、折原先輩…!?」
和也君は目を見開いて飛び起きた。
髪をぐしゃぐしゃっとして慌てる和也君。
「…ップ…ハハハ!」
そんな和也君を見てたら、おかしくて噴き出しちゃった。
「なっ、なんか俺おかしいですか!?」


