「俺だって同じだよ。俺も賛成したじゃん! だけど、あれは誰のせいでもないよ!事故に遭うなんて誰にも分からなかったんだから。」 将太の力強い声。 私はその声にはっとした。 「それより俺は………、父さんと母さんと一緒にいた時のことを思い出すと……辛かった…。思い出さないようにしても、…思い出しちゃうんだ。」 声を詰まらせながら、弱々しく言う将太の瞳は、濡れていた。 将太はこんなにも苦しんでたんだ………。 …何も知らなかったよ…。 本音を初めて聞いて、胸が締め付けられる―――。