雫がぽつりぽつりと畳をうつ。
私はダメだなぁ……。
涙がとまらない。
泣かないって決めたのに―――。
これじゃ将太に許してもらえなくて当然だよ。
するとその時、肩を掴まれ体を起こされた。
目の前には将太の顔。
「やめてよ、姉ちゃん。あれは姉ちゃんのせいじゃないだろ。」
涙で将太の表情がよく見えない。
将太は優しいからそう言ってくれてるだけだよね?
悪いのは私だもの―――。
「私のせいだよ…。私が旅行をプレゼントしてなければ……。ごめんね、将太。」
今まで言えなかったことがやっと言えた。
そうしたら、堰を切ったように涙が溢れ出た。
