…それはまだ、夏休みに入って間もない日のことだった。 私は将太との2人部屋で机にむかい勉強をしていた。 扇風機はついているけど、とても蒸し暑くて、課題をやろうと思っても捗らない。 気分転換にアイスでも食べようかなぁ。 そう思って、座っていた回転椅子のむきをくるりとかえ、立ち上がる。 「どこ行くの、姉ちゃん?」 胡坐をかいて猫背で、ゲームに夢中になっている将太がすかさず聞いてきた。 それも画面から一度も目を逸らさずに。 「…ちょっと気分転換だけど。」