─── ───── 「シンデレラ!シンデレラ!」 「はい、お義母様」 「花が枯れているわ。新しいのを買ってきてちょうだい」 「はい」 お義母様に頼まれ、私は仕方なく街へと出掛けた。 ぼろぼろのスカートのポケットには、片方だけのガラスの靴が入っている。 それを見ては、ため息ばかり吐く毎日。 結局あれは、夢でしかなかったということだろうか。