あれから


数ヶ月





風は突き刺すような冷たさ


ブレザーを身にまとって
マフラーをぐるぐる巻き



そんな季節が来た。





新年を明けて



冬休みも終わり



久しぶりに会うクラスメートと
挨拶を交わした。





「かなちゃん」




そう言って私の方へ
駆け寄ってきたのは




宮竹秋穂





「あきちゃん、おはよ」






なぜか私達は
友達になっていた。





だけど

私が飯島を好きだった事も
飯島と仲が良かった事も


まだ話していない。





話せない。




だからもう


好きだった過去も

今の自分の気持ちも




全部全部



心の奥底に隠した。