陽矢が見付かった現場は、自宅からほんの目と鼻の先の、たった数百メートルほど先にある河川敷の片隅だった。
犬の散歩をしていた付近の住民が見つけ、警察へ通報。
草むらの中に小さくて新しい、真っ白なスニーカーが落ちているのが目を引き、そのまま辿ったらうつ伏せに倒れている子どもだったのだと、口角から沫を飛ばしながら住民は警官へと説明した。
さらに集まってきた野次馬の一人が陽平の同僚で、その場にいた警官に「同僚の子に似ている」と言ったことから、行方不明とされていた陽矢とすぐに割り出されることとなる。
首のところに変色した痣がくっきりと残っており、行方がわからなくなった時とは違う、真新しい服で遺棄されていた。
恐らく何処かで絞殺されて此所に遺棄されたのだろうという見解により、捜査が行われていく。
それより少しだけ早く、陽矢の両親への確認も。



