一つの答えが出た。


けど即答はまずい。


これ以上の沈黙も、あれこれ迷っていると思われるし、ここは、もう少し待って、恥じらいながら…。


[わたしでよかったら]と。


「俺、デブ専なんだ」と。


そう言って、悠太は笑った。


いい笑顔だった。


太った女子をせせら笑うでもない、わたしを安心させようという、悠太なりの心遣いだ。


それは分かっている。


よく分かっているが、


視界がボヤけ、笑顔が霞んでいく。


「ごめん」


それだけ言うと、わたしはその場から走り去った。


涙は、


拭っても拭っても、


止まることはなかった…。