「あの、大丈夫ですか?」 わたしは道端でへたり込んでいる女性に声をかけた。 先ほど絡んできた巨漢だ。 「大丈夫じゃないわよ‼」 尋常じゃない汗をかき、一人で立ち上がるのも困難なようだ。 最軽量と最重量。 「誰か呼んできましょうか?」 「そんなことより、食べるもんない?」 「え?食べ物持ち込みは禁止ですけど」 「そんなこと分かってるわよ‼ああ、腹へった‼あ、わたし、立花福美よ」