2人は2人でも、両極端な2人だ。
「ほなブラブラする?買いもんとか?」
「買い物でもするかって?」
「まだ映画のがマシ」
「映画がいいって」
「なんの映画にする?アクションもの?スプラッタなんかええな。血がバッサバサ出てくるようなんが。どない?」
「ジャンルはなにがいい?ホラーとか」
「ホラーはあり得ないんですけど」
「ホラーは有り得………一ついい?2人とも聞こえてるでしょ?わたしの通訳いるわけ?勝手に喋ったらいいでしょ、いつもみたいに。なによ、わたしが間にいないと目も合わせられないわけ?」
磁石の間に挟まれ、ついにわたしの忍耐がぶち切れた。
「そない怒ることないやろ。お前が一緒におるて条件でOKしたんやさかい、最後まで面倒みなあかんで」
「そうよ。細井さんが来るから来たんじゃないの。でも細井さん、なんだか臭くない?」
「せやろ?俺も思てたわ。なんや汗くさいねん」
「いくら付き添いでも、身だしなみくらい常識よ」
「せやで。俺なんか、髪型セットすんの45分かかったで。お前せいぜい5分でいけるやろ?」
「いや、これは5分の出来ではないわね。いいとこ2分よ」
「えらい手抜きやなぁ」
「ホントよねぇ」
目を合わせて首を振る2人。
どうやら、
わたしの悪口は通訳がいらないらしい。



