「でね、でね、マークが代わりに来たの。友加里はマークとクラスメイトだもんね。凄くいいヤツだったでしょ?で、正樹は明日、紹介するけどビックリしないで。え?マークから聞いてる?でも、すんごいイケメンだけど、バリバリ関西弁だから。で、次がダイエット部よ。花村君て男の子と石川さんのお陰で、部員も集まったし、野崎先生知ってるでしょ?一年の時の。野崎先生が一番熱心なんだから。それで、この間、みんなで、アイツと美鈴さんのサプライズ結婚式やったんだ。で、で、あとは…」


一気にまくし立てて、息が弾む。


「ゆっくりでいいわよ。しばらくいるから」

「あ、それから、テコンドーにハマっちゃって!将来、ダイエットと組み合わせて、正しいダイエットを広める仕事に就きたいんだ。きつい師匠もいるしね、でも勉強して大学にも行かないと。それが一番、心配なんだけどね」

「大丈夫。真琴ならできるよ」


そう友加里に言われると、そんな気がしてくるから不思議だ。


「でもあんた、肝心なことだけ話してないわよ」

「え…」

「あたし、その為に帰ってきたんですけど?」


わざとおどける友加里に、やっぱり親友っていいな、と実感する。


たとえ離れていても一瞬で時間が埋まる。一瞬で理解をしあえる。


「緊張してるわけでもなさそうね?」

「そうなんだ、明日だっていうのに、わたし、緊張してなくて、むしろ楽しみ。この二ヶ月半、色んなことがあって、色んな人と出会って別れて、ダイエットに励んで…」

「あんた痩せたよ。よく頑張ったじゃん」

「うん。でもやっぱり、先輩が好きだから、ここまでやれたんだと思うんだ。その気持ちだけで充分、胸が満たされてる」

「でも付き合いたいでしょ?」


わたしは迷うことなく、


「うん‼」


いよいよ明日。


運命の七夕だ‼