こ、この声は⁉


世界の果てにまで届くのではないかという、とんでもなく大きな声と地響き。


「真琴を傷つけたら、ひねり殺してやるから‼」


トイレの入り口を塞ぐように立っているのは、


こっちに手を振るのは、


ニッと笑うのは、


「…友加里?」


「真琴、ただいま」


「お、おかえり、友加里」


「真琴~‼」


「やだ友加里~‼」


わたしは駆け寄り、抱きついた。


この感触は友加里だ!友加里そのもの‼


嬉しさで一杯の感動の再会も、


「なんなの暑苦しい」

「また変なの来たわね」

「すごい貫禄なんですけど」

「く、空気が薄くなる!」

「早く出なさいよ」


方々から飛んでくる矢は、残念ながら友加里の弾力に弾かれ、折れるのだ。友加里のたった一言で。


「シャ~ラア~プ‼‼‼」