「私の友達いじめたら、承知しないんだから‼」


腰に手を当てて顎を突き出す、石川夏美。


「石川さん…」

「自分たちが先輩に相手にされないからって、弱いものいじめを…ん?弱いもの?」


眉を寄せて改めてわたしを見る、夏美。


(く、首を傾げなくても⁈)


「ま、まぁ、よってたかってすることじゃないでしょ!自分に自信がない証拠ね。ツルまないと、なにもできないわけ?人にとやかく言う前に、鏡でも見なさいよ。あなたたち、どれだけひどい顔をしてるか、よく分かるはずよ!」


見事に言い切った夏美を、駆け寄って抱きしめたい気持ちと、


(い、言い過ぎでは?)


怖々、三人組を見ると、頬をピクピクさせている。逆効果だ‼


「あんた一体、何様よ!」

「どうせ三流モデルでしょ?」

「前から鼻につくのよね」


腕組みが3つ揃うとある意味、圧巻であり、思わぬ攻撃に意表をつかれた夏美は、ただ立ち尽くすだけ。だが、攻撃の手(口)は止まらない。


「女優がなんだっていうのよ」

「どうせ脇役でしょ?」

「下手で下ろされたりして!」


い、痛いところをつかれた‼