「え?」

「そんなもん関係あらへん‼まだ付き合ってへんなら、望みはあるはずや‼」


いつもの勢いが戻りつつある。


「でも、でもわたし…」

「お前がそいつのこと好きで痩せたんと一緒や。0%でない以上、簡単に諦めへんで。マークとも約束したさかいな」

「そういえば、マーク元気にしてるのかな?」

「元気やで、昨日、電話で喋ったわ」

「え‼わたしには手紙も来ないのに」


意外とショックは大きい。


「そういや、もうすぐ祭りあるな」


正樹の言葉に我に返る。


そう、


運命の[七夕祭り]だ。


「一緒に行かへん?」

「でも…」

「祭りて聞くだけで血が騒ぐわ。二人で浴衣着てさ」


嬉しそうな正樹の横顔。


「あのね、わたしその日は…」

「みなまで言うな!分かっとるわ。せやけど、俺は待ってんで。俺は、お前のことが好きやねんから」


真っ直ぐ見つめられての正樹の告白。


揺るがないはずの思い。


それなのに、


かき乱される胸中。


しかし、まだまだ序の口であった…。