「そういやあんた、正樹から聞いたけど、けったいなクラブ作ったんやてな?」


「まず、失敬ですよ」


「ダイエット部やて?」


「はい、まぁ、そうです。わたし、ダイエットって、ずっと辛いだけだって思ってたんです。でも、これは違うんですよね。毎日、少しずつダイエットはしてる実感はあるんですけど、なんだか楽しいんです。だから、広めたいなって」


「えらい変わりようやねぇ」


「少し前のわたしみたいな考えの女の子がいっぱいいるんですよ。間違ったダイエットは体にも悪いし、肩肘はらず、気負わず、それで痩せれば結果オーライですから」


「せやけどあんた、なんかすぐ痩せたいみたいな感じやったやない?」


「そ、それは…」


「それは?」


「もういいんです‼」


「えらい吹っ切れたやないの」


「ダイエットが形になって現れるのは、一年後だから。でも、七夕にひと勝負控えてますから」


「あんたギャンブル気質やった?」


「人生かけた勝負なんで‼」


「誰と勝負すんの?馬?」


「自分です!自分との勝負なんです‼」


「なんやしらんけど、気合い満々やね。ま、応援してますわ」


「ありがとうございます、先生」


「せ、先生?」