「みんな、元気で!ありがとう‼」


抱えきれない贈り物を抱え、懸命に手を振る。


「マーク、元気でね‼」


「真琴、愛してます‼」


「やだ」


それには答えられないと言葉を詰まらせていると、


「嘘でも愛してるくらい言うたったらええやないか」


「嘘はダメでしょ!」


隣の正樹に言い返したが、正樹はそこにおらず、どうやらマークに手招きされたようで、なにやら耳打ちされている。


最後にガッと抱き合った2人は離れ、見えなくなるまで手を振っていたマークが、


やがて見えなくなった…。


「ねぇ、なんだったの?」


正樹を呼び止めるが、


「なんもあらへんわ」


「ケチね。教えてくれたっていいでしょ」


そう肘でつつくと、


「真琴は俺に譲るで、絶対GETせぇやと」


「え!」


困惑するわたしに代わり、SP凸凹コンビが前に出る。


「お前はどこぞの大統領か‼」


正樹の鋭いツッコミが、空港に響き渡った。