そして体育館へ。


そこには、厳しい顔をした正樹とマークが待ち受けていた。


「な、なんなの?」


隣の夏美に説明を求めたが、まだニヤニヤ笑っている。


「真琴、これからマークと勝負すんねん。フリースローで勝ったほうが、お前とチュウできる」


「え‼」


「真琴、真剣勝負です」


マークが頷く。


「でも、そんな、わたしキスなんて…」


「ほな、お前の好きなヤツも連れてきたらええやないか。三人で勝負や!」


「馬鹿言わないでよ。朝倉先輩そんなことしないわ」


そう断ったが、隣の夏美が肘でつつき、


「そうでもないわよ」


ふと見ると、先輩がバスケットボールをリフティングしながらやってくるではないか!


「なんか面白そうだな。仲間に入れてくれよ」


「先輩…」


その呟きで気づいたのか、正樹とマークは、呑気にやってきた先輩を睨みつける。