「3kg…」


そう野崎は視線を落とす。


その先には、腹の肉に食い込むポロシャツ。


あと一息だ!


「5kgも間違いないですね。わたし15kg痩せましたから」


「じゅ、じゅーごきろ‼」


思わず椅子から跳び上がった野崎は、校長室と真琴を何度も何度も見比べる。


それは、


教師としての威厳orにっくきかな贅肉


しばらく両天秤にかけていたが、ゴクリと唾を飲み込むと、


「私が掛け合うから、また昼休みにいらっしゃい」


「お願いします!」


頭を下げ、昼食後に再び、


「失礼します!」と職員室へ。


野崎に手招きされ、


「ごめんね。力不足だったわ」


「そ、そうですか…」


ガックリ肩を落とす。


「一週間で、帰宅部の生徒を20名、部員に勧誘すること」


「え…」


「かなり厳しい条件がついちゃったけど、先生もできるだけ協力する!ていうか、先生、痩せたい!」


"よっしゃあ‼"


"やってやるんだから‼"