「おう、こデブチン!」


威勢のいい声に笑顔で振り向いた。


「お、ちょい見ねぇうちに痩せたなぁ!」


その言葉は素直に嬉しいが、


「ちょっと、どうしたのよ、その顔。まさか、また喧嘩したんじゃないでしょうね!」


「待てよ!相手はオヤジだぜ!」


「え?お父さん?」


「そうだよ。人様のお嬢さん傷つけやがってって、いきなり殴りやがって。挙句に、幸せにしないなら殺すだとよ」


「いいお父さんだわ」


「ま、お前なら愛人にしてやるぜ」


小声で言うが、


「聞こえてるわよ。でも、あなたなら、公認するわよ」


美鈴までもが!


「なら、マンション買ってよね」


「なんなら一緒に住むか?」


「ベビーシッター雇わなくていいから助かるわ」


またしても美鈴が!