頭に浮かぶ友加里。
こんな時、友加里なら一番にメールが来るし、そろそろ見舞いに来てもいい時間帯だ。
「ダメだな、わたしって」
居ない友人を頼っている自分。それどころか、友加里は1人で友達なんて居ない異国の地で頑張ってるのに。
わたしも、
わたしも頑張らないと。
そうだ[なにか]頑張らないと‼
ガバッと布団から起き、
[なにか]とは[なにか]を考えていると、
「真琴、お友達が来てくれたわよ」
母がドアの向こうで言うので、
"え‼友加里?"
一瞬、ギョッとしたが、
「やだ細井さん、ゲソったわね」
「ゲソッった?」
「はい、これ食べて元気出して。ここのシュークリーム美味しいの」
石川夏美が差し出す。
「い、嫌がらせ?」