振り返えると…。


ああああああ朝倉先輩ではないかぁぁぁぁ!!


慌てて向き直り、友加里をキッと睨む。


が、すでに友加里の姿はない。


「あぁあああ!友加里~‼」


寂しさで涙が溢れる。


嗚咽を上げ、


しゃくりあげ、


鼻水が出、


顔がグシャグシャ、


振り向けないじゃない‼


下を向き、必死で涙をこらえるも、 止まるわけがなかった。


「おい、大丈夫か?」


背後から優しい声がかかる。


「先輩、友加里が、友加里がぁ‼」


勢い余ったわたしは、体ごと先輩にぶつかった。


しっかりと受け止められ、そのまま先輩の胸で泣く。


また一つの、


新しい"抱擁"だった。