「調子はどない?」


「どないって……どうもこうもないですけど」


「なんでテンション低いねん。まぁ、ダイエットは始まったばっかりやでな」


「一向に痩せる気がしないんですよね。せめて一時間、走ったほうが………」


「あれ、あたし走れ言うた?」


「言いました!」


「ごめんごめん、歩けの間違いやわ。前は一時間走ってたんよね?で、ここ最近は30分やろ?ほしたら一時間歩くくらい、全然イケるやろ?走るんより、歩いたほうが脂肪が燃えるし、単純に楽やろ?」


「ウォーキングて効きます?」


「効く効く!歩くいうても、ノッソノッソはあかんで。競歩までとはいわんけど、早足やったら、自然と酸素を取り込むんよ」


「有酸素運動ですね」


「さすがダイエット博士!」


「馬鹿にしてます?」


「おもろいわ、あんた。切り返しが早いんよ。実は関西人やないの?」


「ちがいます~」


「うさん臭い関西弁つかいなさんな!で、なんや?あ、酸素やね。脂肪は酸素を取り込むことで燃やせるから、長ければ長いだけ効果がある。ほしたら歩いたほうが楽やない」


「そりゃそうですけど」


「ほな決まり。今日から歩いて」