「わたしって、子供だね」


涙が笑顔に変わった時、ちょうど空が晴れ渡る。


「そんなことないじゃん。でもさ、俺が居るから寂しくないだろ?いつでも話きくからさ」


悠太が恥ずかしそうに、鼻の下を指でこする。


「授業、抜け出して?」


「ん?まぁ、それは困るけど。俺、サボったことないし。案外、真面目なんだよ」


「わたしだって」
(最近、サボりすぎ?」


「ま、たまにはいいよな。息抜きも必要だし」


と、悠太が伸びをするのを真似、空をあおぐ。


やがてチャイムが鳴り、悠太は降りていった。


わたしはまだ。


もう一時間、日光浴しよう。


友加里を許すのは、友加里と別れるということ。


まだ覚悟が足りない。


足りないっていってんのに‼


「真琴」


背中に震えた声がかかる。


"ったく!悠太のやつめ、余計なことするんだから!"