「それでさ、関西弁全開なわけよ。強烈キャラね、あれは。で、好きなだけご飯食べていいって、そんなの痩せるわけないわよね」
登校するやいなや、
友加里に報告する。
「でもあんた、朝からパンを食いあさってるってことは、信じたわけでしょ?」
「ん?まぁさ、本も出してるみたいだし、やってみてもいいかなぁ、て。タマゴサンド食べる?」
「いらないわよ」
渋い顔で押し返す友加里。
「そういや、大事な話ってなんなの?」と、思い出したように真琴は尋ね、
「それは…」
「なによ珍しい。毒舌が売りの友加里さんにも、言いにくいことがあるのね」
茶化したが、ますます友加里の顔が強張るだけ。
「あのね真琴、あたし」
身を乗り出して口を、
重たい口を開いた時、
「あ、先生来たわよ」
騒がしかった教室が、規律を取り戻すが、約一名だけ、
「真琴、あたしね、あたし」
「どうしたのよ?」
腕を引っ張る友加里の真剣な表情に、ようやく気付いた。
しかし、
「福島、前に来なさい」