"ここだ"


一見、なんの変哲もない一軒家。


ここに君臨しているのだろうか、そう、ダイエットの神様が。


まだ登校前、どうしても気になったわたしは、実から教えてもらった住所を訪ねた、いや、偵察しに来たのだ。


首を伸ばして中を覗く。


「ん?」


誰かが庭を掃いている。


あれは違うだろ。


・40才くらい?
・パックしたまま
・小柄で機敏そうに
・カーディガンを羽織り
・まさに寝起き


以上の結果、


「お手伝いさん?」と断定。


その時、お手伝いさんがパッと顔を上げ、目が合ってしまった。


猛烈な勢いで駆け寄って来る、ホウキを持った"パック魔女"。


踵を返して逃げ出した。


しかし、


ガッ!と手首を掴まれた‼