わたしの隣は空いている。


今日も友加里は欠席した。


「友加里…」


そこに居ない友、
居るはずの友人、
居てほしい親友、


居なくなって、改めて存在の大きさを知った。


寂しい。


寂しくて仕方がない。


やりきれないわたしは、いつもの階段を上がる。


だが、


そこに待っていたのは…。


「やっぱり来ると思った」


長い髪が風に揺れる。


「アイツは今日は病院みたいよ。わたしも本人とは喋ってないんだけど」


「そうですか…」


「ガッカリした?」


「いえ別に」


「あなた、アイツのこと好きなんでしょ?」


そう、


5は言った。


神田美鈴は言った。