「んだよ、黙りこくって。なんかあったのか?」
「…喧嘩したの」
「あの大デブチンとか?」
(だから友加里が怒るって)
「そう。傷つけること言っちゃったの」
「なんだよ、そんなことか」
吐き捨てるように言う一馬に、食ってかかろうとしたが、
「そんなもん、謝りゃいいじゃねぇか」
簡単に言う。
言ってくれる。
「謝っても許してもらえないくらい、ひどいこと言ったのよ。一回くらい謝ってもダメだわ、きっと」
「なら二回謝りゃいいだろ」
「それでも許してくれなかったら?」
「三回謝るんだよ。許してくれるまで、謝り続けりゃ、いつか許してくれるさ」
そう言われれば、返す言葉はなかった。
それに、
一馬の言うとおりだ。
わたしは許してもらえないことに怖がってるだけ。はなから許してもらえないことを言ってしまったんだもん。
謝って謝って謝ろう‼