「子供のお父さんには言ったんですか?」


「あなた、一つだけじゃなかったの?」


「あ、すみません‼つい」


「まぁ、いいけど。最初は黙ってるつもりだったんだけど、噂を聞いたみたいで。責任を取るって言ってくれたけど…私は別に責任を取ってほしいわけじゃないし。それでまた一緒になってくれても、うまくいかないでしょ?」


「そうですね…」


「でもさ」


美鈴はクスッと笑った。


「私、どっちかっていうと秘密主義なんだけど、なんでこんなこと話すのかしらね?まだ会ったばかりで、名前も知らないのに」


「わたし、細井真琴です」


「私はもう知ってるでしょうけど、一応、神田美鈴よ」


美鈴の言い回しが可笑しく、わたしが笑うと、美鈴もつられて笑った。


その笑顔だけは、
同年代のものだ。


「なんだかあなたになら話してもいい気がしちゃうわ。あなた聞き上手ね。それも一つの才能よ。将来、カウンセリングでも開けばいいのに」


思わぬ美鈴の言葉が、わたしを引きつけて離さないのだった。



*現体重68.9kg
目標まで………あと8.9kg
「カウンセリング…」