個室から出、顔を洗う。


胃が少しキリッと痛む。


体に悪いことも分かってる。


自分の体だ。
自分が1番よく分かる。


と、突然、


トイレ内に、聞くに耐えない"声"が響き渡った。


「……」


自分の"声"だ。


きっとわたしも、あんな苦しげな声を上げ、吐いているに違いない。


その場から動けない。


やがて水が流れる音がし、扉から出て来たのは…。


"三年"の"あの人"だ。


噂の渦中にいる神田美鈴。


艶のある長い黒髪に透き通るような肌。清楚でスタイルもいいが、お腹が少し…。


「そんなに珍しい?」