「朝倉先輩とは遠距離になるの?」


「いえ、お付き合いはしません。遠距離で別れるケースは、データによると圧倒的にー」


「待って待って!じゃなに?あなた、朝倉先輩と抱き合ってたらしいけど、もしかしてそれって?」


「み、見られてたんですか⁈」


顔が耳まで真っ赤になる。


そんなことはいい。


肝心なことが聞きたい‼」


「はい。転校するので、最後の思い出にお願いしたんです」


「そうだったんだ…」


「でもちょっと待って。あなた、最初に渡したラブレターに、転校するなんて書いてあった?」


「いえ、誰にも言ってなかったんです。転校すると公言してしまうことで、受け手から得られるデータに狂いが生じますから」


「それなら朝倉先輩は、転校のことは知らずに付き合いをOKしたってことでしょ?」


「それは…」


言葉に詰まったのか、裕子はこちらを見た。


ジィ~〜〜。


こちらを見る目には、


なぜか笑いが含まれている?