ガツガツガツガツ。


朝からカツ丼をかきこむ。


胃も膨れ、満足してベッドに横になると、携帯が鳴った。


「ん?誰だろ?」


見たことない番号だ。


「もしもし」

「あ、俺だよ、俺」


受話器の向こうから聞こえる[俺様]。すぐに分かったのだが、


「誰よ?オレオレ詐欺?」

「馬ッ鹿!俺だって言ってんだろうが‼」

「ああ怖い怖い。なによ、どうして番号知ってんのよ」

「お前のダチのデブに聞いたんだよ」

(おお、友加里が怒る)


「お前、昨日、風邪で休んだだろ?大丈夫なのか?雨で濡れたからか?」


意外にも、責任を感じてる風。


「あ、うん、大丈夫」


言葉短めに答える。


しばらく沈黙が広がるのは、抱き合ったことを思い出していたからだ。


「そ、そうか。なら、ちょっと出てこれるか?」

「え?カツアゲ?」

「お前なぁ!デートだ、デート‼」


"デデデ、デート~‼‼‼"