「ねぇ、ちょっと」


友加里に呼ばれ振り返る。


「あんた、なにさっきからキョロキョロしてんのよ」

「だって、誰かに見られてる気がするんだもん」


言って360°見回す。


「石川夏美じゃあるまいし。自意識過剰もいいとこだわね」

「そんなんじゃなくて、こう……半分、殺意がこもったような」


そう、


こんな感じだ。


ちょうどこんな、感、じ?


視線のビームを辿ると、そこに居たのは、


石川夏美だ!


夏美がこっちを睨んでいる‼


だが夏美は、


「細井さん、誰か呼んでるわよ」