「ねぇ、それ美味しい?」 指差すのは、ユラユラと上る煙。 「あぁ?だから俺に話しかけんな‼」 「なによ、ケチ‼」 フンッと顔を背け、屋上の柵から町を見下ろす。 爽やかな陽気だ。 「ん~!」と伸びをするが、天気とは裏腹に、わたしの気持ちは曇っていた。 朝はキャベツ少々、早朝にも走ったほうがいい? そんなことばかり考えているからだ。 「なんだ?ダイエットか?」 小馬鹿にしたように笑う、柳沢一馬。 「タバコって、痩せるんでしょ?」