愛のため息

それから修学旅行が6月にあること、班はめぐと栞と一緒になったことを話した。





『修学旅行の班って3人だけなの?俺のときは一班が7~8人いて、グループ行動のときは大人数で移動するから、目立ってたな~』




タカちゃんの言葉に、昔のタカちゃんを想像した。
制服姿のタカちゃん、その頃に会ってみたかったなあ。





「班は6人で一班だよ!残りは男子なんだけど、一緒の班になった男子がね、クラスでも騒がしい男子たちで、大変になりそうなんだよね」





今日だって、班ごとに修学旅行の学習テーマ決めなきゃいけないのに、騒いでるばかりで全然協力してくれなくて、めぐはキレて大変だったんだから。





『・・・・・・男子も一緒の班なの?』





「え?うん。タカちゃんのときは違ったの?」





声色が少し低くなってて、どうしたんだろうと思いながら聞くと、タカちゃんの行ってた高校は、男女分かれた班編成だったと教えてくれた。




だけどその声は心なしか不機嫌に聞こえる。




・・・もしかして疲れてるのかな?なのにたくさん話しちゃったから機嫌悪くなった?





「タカちゃん仕事で疲れてる?だらだらとミイばっかり話しちゃってごめんね?

そろそろ電話切ったほうがいい・・・」


『疲れてなんかないから大丈夫』




話してるのを遮って大きな声でタカちゃんが言った。ちょっとビックリして、ケータイを耳から遠ざける。




「そ、そう?ならいいんだけど。・・・?」



ホントどうしたんだろう?