愛のため息

隣に座るミイが、息を呑むのが、運転中の目の端に映る。




「1人暮らしの俺の部屋は、そういうことが簡単に出来る環境だし、そうならないように気をつけてた」




ソッチ方向へ気持ちが向いてしまわないように意識して。




そうすれば、2人でいても、穏やかに優しい時間が過ぎていくから。




気をつけてたのに。




今は完全に油断してた。




2人きりなのは家と同じなのに。




こうして車内に居ることは初めてで.




家でミイと過ごすのが日常なら、車内に2人きりのこの状況が非日常。




「気持ちが高ぶっていたんだと思う。いつもと違う二人きりの場所に。
そんな中でミイが可愛い顔してじっと見てくるから…

ガマンできなかった俺も悪いけど、ミイにも責任あるから」




言ってる途中でなんとも情けないことを暴露してるなと、恥かしさが込み上げてきて、最後のほうは半ば投げやり状態だった。




納車したての車には、まだCDも積んでいない。




ラジオはいつでも聞けるけど、かけていなかったからどちらかが話していないと車内は驚くほど静まり返る。