愛のため息

「今日の納車日、家に納車してもらうのをやめたのは、田村さんの知り合いにきちんとお礼がしたかったからなんだよね」




こっちは客だけど、そうとう無理言って(言ったのは田村さんだけど)、色々サービスしてもらったし。




お礼をしたいと田村さんに言ったら一緒に行くと言われて、今日一緒に行くことになった。




「担当の人にこっそり菓子折りを渡して、お礼して。田村さんにはお礼にあの店でコーヒーでも、と行ったら、ミイとばったり遭遇したわけ」




『そうだったんだ。…一瞬でも疑ってごめんなさい』



「いいよ。俺が逆の立場でもきっと同じように疑っただかもしれないから」



言いながら店の中に入り、店員に声をかけた。




「車、長い時間置かせてもらってありがとうございました」




近くにコインパーキングとかないから図々しくもう少し車を置かせて欲しいと言ったら快く承諾してくれた。





お陰で駐禁を気にせず行動できた。




それに。田村さんを乗せずに済んだ。





こんなこと思って失礼だろうけど、最初に一緒に乗ってて欲しいのはミイだったから。