「玲?今日こそ頑張ってね?」
私の隣にガタガタと震えている玲の姿があった。
龍新と話すのがよほど緊張するらしい。
「起立-。礼。」
「「さよーならー」」
号令が終わり龍新がこちらを見て手を振っていた。
私は振り替えしたけど玲は振り替えしていなかった。
「ちゃんと振り替えしなよ。」
玲は小さく「うん・・・」と言った。
「今日も一緒に帰ろうぜ!」
「私パス。友達とカラオケなんだ」
そう言うと玲が「え!?」っと叫んだ。
「御免ね!龍新は玲と帰ってくれる?」
「あーうん。いいよ」
「えっで、ででも!!」
緊張しすぎて何言っているか分からない玲。
私は「じゃーねぇ」と言ってその場から離れた。
カラオケ行くなんて嘘。
龍新と玲を2人にさせるのが私の目的だった。
私が居たら邪魔だと思ったから。
「なーさ?」
廊下を歩いていると目の前から誰かが私を呼んだ。
「あ。まみ。どうした?」
彼女の名前は北原まみ(きたはら まみ)小学校からの友達。
でも、クラスが離れてからあまり話ていなかった。
「今日さ?合コンなんだけど~人数たりなくてさ。奈沙暇ならこない?」
「合コン?私まだ中学生だよ?」
まみ達中学生なのに合コンしてるの・・・?
「うん。中学生でも合コンはするよ。相手高校生だけど。」
相手高校生・・・?
暇だし・・・。家帰っても何もする事ないな。
「うん。行ってみるよ。」
「まじ!?よかった!!」
まみは急いでクラスに戻った。
合コンか・・・。
「奈沙!もう始まる見たい!急いで!!」
まみは強引に私の手を掴みそのまま走った。

「つ、着いた・・・」
私とまみは走りすぎて息が切れた。
走って10分はきついよ・・・
そこのお店はとってもお洒落なお店で居酒屋だった。
「遅くなった~」
「まみ遅い!!って・・・奈沙ちゃん!?」
まみの友達は私を見てかなり驚いていた。
まみの友達ってギャルばかり・・・
「あー紹介!あたしの小学校から友達の奈沙!」
みんなは私の事を見た。