「誰か!ほらっ、早く決めろ!誰かやれよ~」
担任教師は困ったような、キレてるような、何とも言えない顔であたしたちに呼びかける。
「そんな大変じゃないから!な?誰か!」
担任は必死に呼びかける。
…誰がやるか。
あたしは関係ないという顔で担任をみていた。
みんなそう。
みんな関係ないという顔で見ている。

今あたしたちは「学級委員」を決めている。
誰か一人はやるという人が出てきてもいいのだが、
うちではありえない。
うちにはあるうわさがあるから。
その噂は、「学級委員になるとあいつにパシリにされる」だ。
あいつとは