「あ、そういや、大事な事聞くの忘れてた。 なんで優太君はここに来るようになった? 動物好きなのか?」 修兄ちゃんの疑問は、あたしがずっと知りたかった事で、思わず息をのんだ。 「…動物、好きですね。いや、やっぱ犬が好きなんですけど…」 ゆーちゃんは、本当に優しい声でそう言った。 「夢、なんです。俺の」 「夢?」 「俺の家、昔飼ってたんです。ゴールデンレトリバー。…じーさんにそっくりの。いや、犬種が一緒だから似てて当たり前なんすけど」