ひとりじゃないから






「安藤!ちょっといいか?」





休み時間に先生が教室に顔を出した。



急いで駆け寄って、先生の顔を見た。



「なに?」




「あのさ、今親御さんから連絡があって、時間変えてほしいって。お前、今日遅くても大丈夫か?」



「うん、いいよ」




「よかった。急用があったんだと。」




「そっか」




「じゃあー、俺全部終わったら準備室行くわ。お前教室来なくていいから」




「うん」




「いつも通り、プリント置いとくからやっとけよ?」




「うん。」






じゃあ、って言って先生は手をあげて軽く走りながら帰っていった。